皮膚のトラブルは、現代病といえるほど多くの動物たちが罹り悩まされています。
一年を通して変化のない環境やフード、そして純血種が持つ免疫力の弱さなどが複雑に関与しています。
また皮膚のトラブル内容も多様化しており、アトピー、アレルギーを代表して膿皮症、脂漏症、免疫疾患、内分泌疾患、寄生虫等が複雑に絡み合い治療を困難なものにしております。
その皮膚のトラブルに有効な治療方法の一つに「シャンプー療法」があります。
利点は、自宅でもできること、副作用がほとんどないこと、古い角質の除去などこの治療以外は不可能など多くの点が挙げられます。
しかし欠点もあり、シャンプーが嫌い、全身状態が悪い、原因治療ではないなど、がありますが、「シャンプー療法」はほとんどの皮膚疾患に有効なため非常に重要な治療方法です。

シャンプー療法

①保湿

乾燥した皮膚やデリケートな皮膚の水分の保持と潤いを与えます。

有効成分:セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲン、リピジュアなど

効果のある疾患:アレルギー性皮膚疾患

②止痒

痒みを緩和し炎症を軽減します。
    
有効成分:オートミール、アロエベラなど

効果のある疾患:アトピー性皮膚疾患、表在性膿皮症

③抗脂漏、角質溶解

脂漏症に対し脱脂作用や角質溶解、皮膚の軟化作用等の効果があります。

有効成分:サルチル酸、乳酸エチル、過酸化ベンゾイル

効果のある疾患:脂漏性皮膚炎、脂腺炎

④抗菌

表在性膿皮症やマラセチア性皮膚炎などの常在菌が原因の場合殺菌および静菌作用が期待できます。

有効成分:グルコン酸クロルヘキシジン、硝酸ミコナゾール、ヒノキオールなど

効果のある疾患:表在性膿皮症、マラセチア性皮膚疾患